新型コロナウィルスの影響で、ひとびとの意識にさまざまな変化がおきました。住宅業界にいる私たちもその波を感じています。
マンションから戸建てへの住み替えのお問い合わせが増えているのです。
今回は、新型コロナウィルスがもたらした住まいに関する人々の意識変化についてみていきたいと思います。
全国では34.6%がテレワークを経験、継続希望は7割越え
新型コロナウイルスの影響により、一気に広がったのが「テレワーク」という働き方。本来は、いつもの仕事場を離れて、自宅や最寄りの事務所、ネットカフェなどを利用して仕事をすることをいいます。
とはいえ、今回は「ステイホーム」という背景から、「自宅で仕事」という方がほとんどだったはずです。
6月21日に内閣府が発表した「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」によると、テレワーク実施率は34.6%越え。東京23区内では55.5%と半分を超える結果となりました。
小売業や農林漁業、医療関係など、業種的にテレワークが難しいところで数字が低かったものの、教育関連、金融、不動産業などの数値が高かったことからこの数字となったようです。
※当記事の数字は、すべて、内閣府が、5月25日から6月5日までインターネットを通じ全国の1万人以上に行った「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」のアンケート結果によるものです。
テレワークで生活が劇的に変化?
テレワーク経験者を中心に、以下のような変化があったことは明らかになりました。
1.労働時間が減少傾向に
該当の期間では、労働時間が減少したと答えた人は47%にものぼりました。
しかし、これは、医療従事者やステイホームでむしろ仕事量が増えたと推測される宅配業者の数字も入っています。
テレワークを実施率が高い3業種にしぼると、労働時間が減ったのは5割を超えていました。
会社に行くと、残業が発生するなどして、労働時間が自然と増加します。
テレワーク中は、時間通りに終了にしやすい、または会社からの指示でそうしている可能性が考えられますね。
2.通勤時間は大幅に減少
テレワークで仕事をする人が増えるなか、通勤時間も大幅に減少しています。
特に、テレワーク実施率の高い大都市圏は、大きな変化が見られます。
通勤時間が減少したという方は、今後も保ちたいと考える方は7割に達している点にも注目です。
3.家族と過ごす時間が7割越え
ステイホームやテレワークの実施により、家で過ごす時間が増えたと回答した方が7割を超えています。
テレワークや勤務日制限経験者にかぎっては、8割を超えています。
しかも、注目すべきは今後も家族と過ごす時間を保ちたいと答えている人が8割もいるということ。家族の重要性を再認識したうえで、家で過ごすことへの幸福感を得ていることがわかります。
地方に移住したい人が増加
テレワークは住む地域に関しても人々の意識をかえつつあります。
東京圏出身でありつつ、東京圏以外に住んでいる人のうち、22.2%が地方都市での就職意識が高まったと回答。
また、地方出身者で現在東京圏に住んでいる人のうち、15.5%がやはり地方、または地方都市での就職をしたいと回答しています。
テレワークにより大都市圏にいなくても仕事が可能だと実感したからではないでしょうか。
今後、テレワークが進むと、ますます意識の変化をもたらすかもしれませんね。
マンションから戸建てへの住み替えを検討する人が増加
テレワークが進み、都心にいなくても仕事がしやすくなったことから、
「都心ではなく郊外へ」だけでなく、住まいの形態に対する考え方にも変化が見られます。
これまで人気だったマンションから戸建てへの住み替えを検討する方が増えているのです。
実際、クレバリーホーム柏には問い合わせが倍増。
日々、資料請求やら見学希望のご連絡をいただいています。
理由は、
「戸建てのほうが、ウィルスの家族内感染を防ぎやすい」といったものや「テレワークをするのに十分なスペースが欲しい」といったものまで多岐にわたりますが、どの方も、「家族で楽しい時間を過ごすための家にしたい」といった思いは共通のようです。
不満も住み替えの後押し?
通勤時間や労働時間が減り、その代わり家族と過ごす時間が増えている、
今後もテレワークを継続したいと考えている人が大勢いる・・・
そんなアンケート結果が出ているのに、「満足していない」と答えている人が実は多いです。
内閣府「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」より抜粋
仕事の満足度はそれほど下がっていませんが、特に下がったのが目立ったのが「小学生の子を持つ専業主婦」でした。
原因はおそらく家事や子育ての負担増加によるものです。
家事や育児の役割分担の変化についてのアンケートで、「変化はない」と答えている人が4割以上いましたが、家事・育児に対する夫の役割分担が増えたと回答している人が26.4%いました。
逆に、妻の役割が増えたと答えた人も16%ほどいました。
夫や子供が家にいる時間が増えたことにより、食事や掃除などの負担が増えたことが背景にあるのかもしれません。
結果、専業主婦の満足度の低下の一因となったと推測されます。
必要なのは、「おうち時間」を楽しめる住まい!
通勤時間や労働時間の減少、家族で過ごす時間が増えて、本来ならば満足度があがるはずです。
しかし、家族の誰かが満足度が低いと感じているならば、住まいの見直しが必要かもしれません。
さきほど紹介したアンケートにあったように、家事の負担が増えれば、当然不満が出るのが当たり前だからです。新築戸建てであれば、家事の時短になるような設備が期待できます。
ほかにも、マンションから戸建てへ住み替えを検討している方に理由を伺ったところ以下のような意見がありました。
マンションから戸建てへの住み替えを検討している理由
・収納がとにかく少ない(食料品などの買い置きができない)
・防音性が低い(隣の音が気になる、室内で筋トレなどができない)
・テレワークをするスペースがない(書斎かリビングデスクが欲しい)
・キッチンが狭くて使いづらい
・家事の動線が悪い
・マナーが悪い住民がいる
・感染リスクが高い(共用スペース部分)※新型コロナウイルスの影響
・宅配ボックスなどをつけるなど自由がきかない
・玄関が狭い(靴やベビーカーなどがおけない)
※太字は新型コロナウイルスによる影響が考えられる部分
一方戸建てをプランするときには、以下の点を考慮したプランを作成しています
・子どもが大きくなることを想定した収納プラン
・テレワークやリビング学習に対応出来るリビングデスクや書斎の設置
・家事の時短につながる動線の確保
・共働き夫婦に便利な、宅配ボックスや室内物干しスペースの設置
・すっきりとした玄関を目指した家族用玄関の設置
・避難グッズや買い置き食品を置ける十分なパントリーの設置
ほかにも、そのお客様の事情に合わせプランニングをしています。
それも注文住宅だからこそできることです。
そして、マンションに住んでみたからこそ、注文住宅の自由度に感激され、
マイホームを建てられたお客様がたくさんいます。
新たな価値観の時代へ
新型コロナウィルスにより、世の中のさまざまなことが短期間で変わりました。
とくに、テレワークの導入により、人々の生活スタイルや考え方も大幅に変わりつつあります。
今後は、徐々にもとに戻るというより、新たな価値観の時代が到来するといった見方が多いです。
どんな世の中でも、家族の幸せを第一に考えていきたいものですね。
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